PT.KAWAI NIP 無電解ニッケルめっき専業メーカー EJIP Industrial Park Plot 4 E-2 Cikarang Selatan, Bekasi 17550 INDONESIA TEL　021-897 4805 FAX　021-897 4806
めっき講座 無電解ニッケルめっきの特徴 　　�@　数μ単位で全体的に均一なメッキ厚のコントロールが可能である。 　　�A　形状に関わらず全体に均一なメッキ厚が望める。 　　�B　熱処理で硬度を高めることが可能である。（電気ニッケルめっきは熱処理ができない） 　　�C　耐食性や硬度は電気Niメッキに比べて優れているが、電気抵抗や光沢性は劣る。 無電解ニッケルめっきの特性　　　　　　　　　　　　　　Ni：ニッケル　　　　P：リン 　　 無電解Ni-P 電気Ni 低Pタイプ 中低Pタイプ 中Pタイプ 中高Pタイプ 高Pタイプ 成分 P1〜3wt% P5〜8wt% P8〜9wt% P10〜11wt% P12〜 Ni = 100% 組織 結晶 微結晶 微結晶 微結晶 微結晶 結晶 融点 1206〜1425℃ 850〜950℃ 850〜950℃ 850〜950℃ 850〜950℃ 1450℃ 電気抵抗 30〜60μΩ/�p 60〜75μΩ/�p 60〜75μΩ/�p 60〜75μΩ/�p 150〜200μΩ/�p 8〜9μΩ/�p 熱膨張係数 13μm/m/℃ 12μm/m/℃ 12μm/m/℃ 11μm/m/℃ 11μm/m/℃ 14μm/m/℃ 比重 8.5 8.1 7.9 7.9 7.8 8.6 硬度（析出状態） Hv700 Hv580 Hv580 Hv530 Hv500 Hv250 硬度（熱処理後） Hv1000 Hv950 Hv950 Hv950 Hv950 - 応力 圧縮 引張り 引張り 引張り 引張り 引張り 磁気特性 磁性 非磁性 非磁性 非磁性 非磁性 磁性 ヤング率 50〜52GPa 62〜65GPa 50〜60GPa 50〜70GPa 50〜70GPa 200〜220GPa 耐摩耗性 優秀 良好 普通 普通 普通 やや劣る 耐食性 普通 良好 良好 優秀 優秀 劣る 耐酸性 劣る 普通 普通 普通 良好 劣る 耐アルカリ性 良好 普通 普通 普通 良好 普通 半田付け性 やや良好 普通 普通 普通 普通 良好 光沢性 やや劣る やや劣る やや劣る やや劣る やや劣る 光沢あり 無電解ニッケルメッキの不良 不良項目 不良の原因 光沢不良 素材の表面が荒い。　メッキの前処理不良。　有機不純物や金属不純物が素材表面に付着しているかメッキ液に混じっている。 ピンホール 素材の表面にピンホールがある。メッキ液の汚れ。有機不純物が素材表面に付着しているかメッキ液に混じっている。 ピット 素材の表面にピンホールがある。メッキ液の汚れ。有機不純物が素材表面に付着しているかメッキ液に混じっている。 ざらつき 金属不純物。素材の形状によるメッキ液の滞留。メッキ液の汚れ。 密着不良 前処理不良。（脱脂、洗浄、酸）　触媒残成分（スマット）の除去不良。*1 つき回り不良 前処理不良。有機不純物や金属不純物の除去不良。肉厚のある素材。 めっき液の濁り 金属不純物が多い（鉄）。PHが高い。メッキ液、還元剤、PH調整液の過剰供給。 めっき速度の低下 作業温度が低い。PHが低い。金属不純物（鉛）。メッキ液、還元剤、PH調整液の供給不足。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　*1 : スマットとは酸洗い等の洗浄後、金属表面に残っている反応生成分 メッキの表記方法 メッキのＪＩＳ記号 めっきを表す記号 - 素地の種類を 表す記号 / めっきの種類を表す記号 めっきの厚さを表す記号 めっきのタイプを表す記号 / 後処理を表す記号 : 使用環境を表す記号 電気めっき Ep 無電解めっき ELp 鉄鋼 Fe 銅・銅合金 Cu 亜鉛合金 Zn アルミニウム・ アルミニウム合金 Al マグネシウム・ マグネシウム合金 Mg プラスチック PL セラミックス CE ニッケル Ni クロム Cr 銅 Cu 亜鉛 Zn 金 Au 銀 Ag 錫 Sn 工業用クロム ICr 　0.1 　5　 　10　 　20　 　40　 光沢 b 半光沢 s 二層ニッケル d 三層ニッケル t 光沢クロメート CM1 有色クロメート CM2 腐食性の強い屋外 A 通常の屋外 B 湿気の高い屋内 C 通常の屋内 D メッキの種類と記号 メッキの種類 記号 対象 光沢めっき b 銅めっき、ニッケルめっき、クロムめっき、金めっき、銀めっき、合金めっきなど 半光沢めっき s ビロード状めっき v 非平滑めっき n 無光沢めっき m 複合めっき cp 黒色めっき bk 二層めっき d ニッケルめっきなど 三層めっき t 普通めっき r クロムめっき 後処理を表す記号 後処理 記号 水素除去のベーキング HB 拡散熱処理 DH 光沢クロメート処理 CM1 有色クロメート処理 CM2 塗装 PA 着色 CL 変色防止処理 AT ＪＩＳの記述例 ELp-Fe/Ni 25b /:D 　　　　（無電解めっき，鉄鋼素地，光沢ニッケルめっき25μ，通常の屋内での使用） めっき用語 めっき用語 用語の意味 素地 皮膜を析出させる素材。 前処理 めっき工程において品物をめっき浴に入れる前の諸工程。 めっき浴 めっき液がめっき槽内に入れられた状態の時、めっき浴という。 アニーリング 一定温度に加熱して成形によるひずみを除去する方法 アルカリ洗浄 アルカリ溶液を用いて被めっき物を洗浄する方法 エマルジョン洗浄法 乳化液を用いて被めっき物を洗浄する方法。 活性化 表面の不動態を破壊することを目的とする処理。 酸洗浄法 酸溶液による洗浄法。 スマット 酸洗時又はアルカリ処理の際に表面に残った黒色異物。 洗浄 表面から油脂その他の汚れを除去すること バレル法 品物を回転容器の中に入れて、機械的、化学的、又は電解処理する方法の総称でバレルバニッシング、バレル研磨、バレルめっき法などがある。 バレルめっき法 回転容器中で行う電気めっき法。 溶剤洗浄法 有機溶剤を用いて被めっき物を洗浄脱脂する方法。 すくい出し 槽内の液がめっき物その他に付着して持ち出されること。 ベーキング 素材のひずみ除去またはめっきの水素除去を目的として行う熱処理。 界面活性剤 表面張力を減少させ、ぬれをよくしたり、または乳化分散などの目的に用いられる物質。 緩衝剤 めっき浴のｐＨの変化を防ぐために添加する物質。 光沢剤 めっき皮膜に光沢を与えるため、めっき浴に加える添加剤。 添加剤 めっき皮膜の性質を向上させる目的で、めっき浴その他の処理液に添加する物質。 塩水噴霧試験 食塩水の噴霧中に試料を暴露させ、耐食性を調べる試験。 押出し試験 めっき層の背面からあなをうがち、押出し棒でめっき層を破壊して、めっきの密着性を調べる試験。 外観試験 めっき面の欠陥の有無を目視によって調べる試験。 キャス試験 塩化ナトリウム、酢酸及び塩化第二銅の混合溶液中の噴霧中に試料を暴露させ、耐食性を調べる試験。 曇り 光沢めっきにおいて光沢の乏しいめっき。めっき条件が悪いか、浴に不純物が混入している場合に生じる。 蛍光Ｘ線式厚さ測定法 試料にＸ線を照射することにより、素地及び皮膜から特有な蛍光Ｘ線が放射される。この蛍光Ｘ線強度は測定することにより厚さを求める方法。 酢酸塩水噴霧試験 塩化ナトリウムと酢酸の混合溶液の噴霧中に試料を暴露させ、耐食性を調べる試験。 はく離 めっき層が素地又は下地からはがれること。 ピット めっき面に生成される巨視的な穴。 ひび割れ 腐食試験において、自然に発生した細かい網状模様の割れ。 ピンホール 素地や下地層まで達するめっきの細孔。 変色 環境などにより、めっき面が本来の色調を失う現象。 密着性 めっき層が下地に付着している力の強さ。 出所：JIS　H０４００ For Your Infomation　めっき講座

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